「ハラスメント対応の実態調査;パワハラ防止措置1年後どうなった」調査結果
「ハラスメント対応の実態調査;パワハラ防止措置1年後どうなった」
合同会社Kiku塾 代表 菊岡正芳が主宰する
一般社団法人日本リーダーコーチ協会では、労働施策総合推進法に基づく
「パワーハラスメント(以下、パワハラ)防止措置」が
中小企業の事業主にも義務化(厚生労働省 令和4年4月1日施行)されてから
1年が経過するにあたり、中小企業に勤務する200名の男女を対象に
「ハラスメント対応の実態調査」(2023年2月、インターネット調査)を実施しました。
調査サマリー
1. パワハラ防止措置の義務付けの知識を約6割が有し、約5割の会社が取り組みを行っている。
2. パワハラ防止措置の取り組みで障害となるもの(上位5つ)は、
①社内で対応できる人がいない
②具体的に何をやっていいかわからない
③起こった場合の対応ができない・わからない
④経営者と幹部がハラスメントは発生していないと思っている
⑤経営者と幹部が無関心。
3. ハラスメントの体験場所は、会社・職場内で自分が受けた・他者が受けているのを見た(約3割)、
会社・職場外で自分が受けた・他者が受けているのを見た(約2割)。
4. 業種別では、製造業がパワハラ防止措置の知識を最も有し、取り組んでいる。
5. 業種別では、製造業で最も多く起きている。
6. 社員規模が大きい会社ほど、パワハラ防止措置の知識を有し、取り組みを行っている。
7. 社員規模が大きいほど、会社・職場内でハラスメントが起きている。会社・職場外のハラスメントは、社員規模に大差はない。
8. 女性ほど役職を問わず、ハラスメントを体験している(女性:約4割、男性:約2割)。
また、女性の非正規労働者の体験頻度は、男性の非正規労働者に比べて非常に高い(女性:約4割、男性:約1割)。
9. 管理職もハラスメントを体験しているが、従業員のほうが多く体験している。
10. 会社・職場でのハラスメントは、経営者・幹部の意識が低いほど起きている。
やはり女性の方がハラスメント体験が多いですね。
従業員の規模に関わらず、特に女性従業員が安心して取り組める職場づくりが必要です。
管理職もハラスメントを受けています。
管理職がハラスメントを受けると、そのメンバーにも何らかの影響が出て
組織の生産性が低下しますね。
リーダーコーチ協会は、ハラスメント防止の取り組みを積極的に行っています。
外部窓口事業を行うとともに、
企業からのハラスメント防止のためのコミュニケーションの改善についての
ワークショップやセミナーを実施しています。