「自分の興味のあることだけ、人は聞いている」

営業部長のコーチングを実施しているときの内容からです。

営業部長は、極めて優秀な営業パーソンだったことから、
売上を上げることについて、
自分なりに工夫してきました。

どうやって売り上げを上げるかについては、
とても興味があり、常にアンテナが立っています。

業界の話題や、顧客周辺の話題にはとても興味があります。

優秀な営業パーソン時代はそれで良かったのですが、
部長になると、社員のさまざまな管理や、
人材育成が大きな仕事になってきます。

その方に、コーチングで部下の一人ひとりのことを尋ねますと、
部下の様子は、営業成績という観点から回答されます。

強みを聞いても、営業成績が上げられるかどうかから
回答されます。

成長するためのポイントを聞いても、
いかに営業成績を上げるかということに限って話されます。

それ以外のことを尋ねても、
しっかりしている、
任せている、
全くダメだ、というような判断のコメントは出てきますが、

一人ひとりの具体的な特徴や、行動の場面は思い出していただけません。

営業部長は、自分の興味のある、営業成績に関する点からのみ
人を見ていて、人の話を聞いています。

この営業部長の、営業という言葉を
ご自身の仕事の役割に置き換えてみると、
同じことが発生しています。

自分の役割、自分のチームの役割の観点からだけ、
人を見て、人の話を聞いている。

業務上、重要なことですが、結果だけを見て判断し、
人の成長に繋げるという視点を持っていない人が少なからずいます。

結果を見ることも大切ですが、
成長の可能性と成長プロセスを見る。

その成長に自分がどのように関わっていけば良いかを見る。

成長という観点から、メンバーの話を聞く。

すると、メンバーの話していること、悩んでいることが
よくわかるようになります。

関心の方向性が変わるだけで、
今までメンバーが話していたのに、
聞いていなかったことが耳に入ってきます。

これは上司ー部下の関係性だけではなく、
夫婦や、子供、顧客、知人・友人との関係でも
発生しています。

自分の関心のあることだけ聞いているという
自分自身に気づくと、人の話はとても興味深いと感じます。

一旦、自分の関心を脇に置いて、
相手の関心ごとに耳を傾けていただけると嬉しいです。

@mackikuoka

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