「具体と抽象を聴き分ける」
「具体と抽象を聴き分ける」
相手の話を聴くとき、
相手の相談を受けるとき、
ほとんどの場合、
人は抽象的なことから
話し始めます。
「この間、上司に・・・と言われて
頭にきたよ。」
「顧客から・・・がなってない、と言われて
落ち込んだよ。」
「パートナーから・・・と言われて
私のことわかってない、と思ったんだよね」
などです。
多くは、少しまとめた概要的な話を
最初に話していただけます。
ものすごく具体的な詳細な話を
いきなり話してくれる人もいますが、
その場合は、聴き手の頭がついてこないので、
多くは概要を聞いて、大まかに理解した方が
細かい話が入ってきやすいですね。
コーチや、良い聴き手は、
最初の概要の話を受け止めた後、
「もっと詳しく教えて」
と具体を聴いていきます。
会社の上司ー部下という関係では、
部下が概要を話すと、
すぐに上司がアドバイスを行ったり、
自分の経験談を話し始めることが
少なくありません。
かつての私も、いきなり改善点の指摘や
アドバイスを話していました。
この時点のアドバイスは、
上長視点の判断によるアドバイス。
相手に起きている真実は掴んでいないものの、
おおよそこうだろう、と自己の経験から判断しての
アドバイスです。
上司の経験からのアドバイスは当たる確率は高いものの、
外れている場合もあります。
また、相手にとっては、
まだ本当の内容を話していないのに、
いきなり言われた、と感じます。
次に相談するときに、
またいきなり言われると嫌だなと
感じていることが多いです。
したがって、
コーチや、良い聴き手は、
最初の概要の話を受け止めた後、
「もっと詳しく教えて」
と具体を聴いていきます。
相手が具体を話し出しますが、
多少の警戒心がある場合もあり、
また自己を守りたいという意識が働くこともあり、
次の話は、まだまだ抽象的な話が続くことが
多いです。
聴き手は、相手の関心の高い言葉を拾って
「・・・っていうのは(どういうこと)?」
と、さらに具体的なことを
掘り下げていきます。
また
「そのとき、どんな気持ちだった?」
「どんなことを考えた?」
「どんなように行動した?」
と、感情や思考、行動を尋ねていきます。
どんどん具体的に掘り下げていきます。
映画の場面のように、
短いストーリーを描くように
聴いていきます。
また
「他にもあるかな?」
と他の具体を聴くこともあります。
この聴き方によって、
相手は、自分を整理し、
新たな気づきを得ていくことにつながっていきます。
具体を尋ねていくと、
気づきにつながっていきます。
そして、
「全体を話してみて、どう思う」
という抽象的なことを尋ねる
質問を行います。
具体に落として考えたものを、
抽象度を高めるとどう捉えるかを
尋ねます。
具体を抽象に変える質問も
気づきを生み出します。
そして、最後には、
「次はどうしたらいい?」
「それに対して、どんな行動を行ったらいいと思う?」
と、次のアクションにつながる
具体的な行動を尋ねていきます。
良い聴き手、良いコーチは、
具体と抽象のやりとりを促していきます。
具体と抽象のやりとりは、
人が自分ひとりでやることは、
難しい場合が少なくありません。
良い聴き手、良いコーチが、
相手が話していることの
具体と抽象を聴き分け、
そのやりとりを促すことによって
相手の整理や気づきを促すことに
つながっていきます。
@mackikuoka
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