
骨盤を立てるとは、どのような状態なのか
「骨盤を立てる」って、どういうこと?
姿勢の説明で、
「骨盤を立てましょう」
と言われることがあります。
でも、実際に何をすればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
私も最初は、よく分かりませんでした。
特に難しいのは、
「自分ではまっすぐだと思っていても、実際には骨盤が前や後ろへ傾いていることがある」
ということです。
骨盤は前後に動きます
椅子に座って背中を丸めてみてください。
骨盤は後ろへ傾きます。
反対に、胸を張って腰を強く反ってみると、骨盤は前へ傾きます。
つまり骨盤は、
前へ傾く
⇄
立つ
⇄
後ろへ傾く
というように動きます。
問題は、前や後ろへ動くことではありません。
いつも同じ方向へ傾いたままになっていることです。
「いつもの姿勢」が、良い位置とは限りません
長い間、骨盤を後ろへ傾けて座っている人は、その姿勢を「普通」と感じるようになります。
反対に、いつも腰を反っている人は、骨盤が前へ傾いた状態を「まっすぐ」と感じていることがあります。
そのため、
「自分が一番楽なところを探しましょう」
だけでは、いつもの姿勢に戻ってしまうことがあります。
まず大切なのは、
骨盤が今どちらへ傾いているのかを知ること。
そして、
上半身を無理なく支えやすい位置を知ること。
です。
骨盤を立てる=腰を反ることではありません
骨盤を立てようとして、
胸を張り、腰を強く反ってしまう方がいます。
しかし、これは骨盤を立てることとは違います。
腰を強く反ると、背中や腰の筋肉が頑張り続けることになります。
目指したいのは、
腰を強く反らなくても、骨盤の上に上半身が自然に乗りやすい位置です。
横から見たときに、
頭、胸、骨盤が大きく前後へずれず、
身体を必要以上に力ませなくても支えられる。
これが一つの目安になります。
目指す位置を知る。そして動けることも大切
では、骨盤を一度良い位置にしたら、ずっとそこに固定すればよいのでしょうか。
そうではありません。
身体は動くものです。
歩くとき、しゃがむとき、前へかがむとき、身体を反るとき。
骨盤もそれに合わせて動きます。
大切なのは、
適切な位置を知っていること。
そして、
そこから前にも後ろにも動けて、また戻ってこられること。
です。
私はこれを、
「良い位置」と「動ける骨盤」の両方をつくる
と考えています。
ピラティスで確認してみましょう
ピラティスでは、骨盤を前後へ小さく動かすことがあります。
これは単に、
「自分にとって楽な真ん中を探す」
ためだけではありません。
前へ傾いた状態。
後ろへ傾いた状態。
そして、その間にある
身体を無理なく支えやすい位置。
それぞれの違いを身体で感じるためです。
普段から骨盤が後ろへ傾いている人であれば、
「自分では普通だと思っていたけれど、かなり後ろへ傾いていた」
と気づくことがあります。
この「気づくこと」が、姿勢を変えていく第一歩になります。
今日からできる30秒
椅子に座って、骨盤の位置を確認してみましょう。
まず、椅子に座ります。
① 背中を丸めて、骨盤を後ろへ傾けます。
② 次に、腰を軽く反らせて、骨盤を前へ傾けます。
③ その間をゆっくり行き来します。
ここまでは以前と同じです。
ただし、
「自分が一番楽なところ」で止めるのではありません。
腰を強く反らず、
背中も丸まりすぎず、
骨盤の上に上半身が自然に乗っているところ
を探してみてください。
肩や腰に余計な力が入り続けていないかも確認します。
前後へ数回動かして、
「傾いている位置」と「立っている位置」の違い
を感じてみましょう。
「骨盤を立てる」の本当の目的
骨盤を立てることは、
決められた角度に身体を固定することではありません。
まず、
自分の骨盤が今どこにあるのかを知る。
次に、
身体を支えやすい位置を知る。
そして、
必要なときには動き、またその位置へ戻れるようにする。
この3つが大切です。
姿勢を整える第一歩は、
「楽な姿勢を探すこと」だけではなく、
自分の現在地と、目指す位置を知ること
なのです。
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