【書評34】THE TEAM 5つの法則 麻野耕司
著者は、モチベーションクラウドという、
組織状態を見える化して改善コンサルティングを行う
クラウドサービスを提供している会社の取締役である。
5000社、100万人以上のデータに基づいた
「THE TEAM」の在り方を解説している。
まず、チームとグループの違いを定義している。
グループは、
二人以上の人間が集まって活動するだけの集団
チームは、
共通の目的を持っている集団
日本人は、個人より、
全体関係性の世界観を有している国民性であり、
チームとしての活動は、日本人の強みである。
事例として、400メートルリレー、
W杯日本ラグビーチームを挙げている。
チームの5つの法則を
ABCDEの5つの頭文字から取っている。
A:Aim 目標設定
B:Boarding 人員設定
C:Communication 意思疎通
D:Decision 意思決定
E:Engagement 共感創造
また、チームを
”人材の連携度合い”と
”環境の変化の度合い”の大小から
4つに区分している。
サッカー型:人材連携 大、環境変化 大
野球型:人材連携 大、環境変化 小
柔道団体戦型:人材連携 小、環境変化 大
駅伝型:人材連携 小、環境変化 大
この4つの区分で、ABCDの
在り方が変わることを解説している。
具体的には
・目標設定と評価 A
・メンバーの入れ替え B
・コミュニケーションの量 C
・チーム内のルールづくり、意思決定 D
最後に、
超一流でもモチベーションに左右されるので
Engagementの大切さを解説している。
現代の人は、金銭報酬だけでなく、
感情報酬で動く。
また、現代に求められるのは、
ルールより、コミュニケーションであり、
コミュニケーションがもたらす
モチベーションの重要性を説いている。
単純にチームを語るのではなく、
4つにタイプ分けしていることにより、
読者の納得度が高まっていると考える。
以心伝心の日本型社会から、
より密なコミュニケーションが必要な社会に
変わっていることを感じた。
以心伝心型マネージャーの変革が求められており、
私 菊岡の行なっている対話型コミュニケーター講座が
役立つ裏付けが、ここにもあると勝手に感じている。