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2020年06月30日

感情を出す?抑える? 2つのコントロール

リーダーのあるべき姿として教えられることに、

相反する、次の2つのことがあります。

リーダーは、

「感情を出した方が良いんです」

「感情は出さない方が良いです」

どちらが正しいのでしょうか?

どちらが間違っているのでしょうか?

あるいは、

どちらも正しいのでしょうか?

どちらも誤っているのでしょうか?

スポーツの世界では、

感情を表さない

「ポーカーフェース」が良い

とも言われています。

心の動揺を、相手(競争相手・戦う相手)に

知られずに、堂々としていることが

望まれていますね。

一方、素晴らしいプレーができたときは

ガッツポーズなど、喜びを率直に表す

スポーツ選手も多くいます。

この喜びを素直に表す表現は、

次のような効果があると考えています。

<自己>

・自分に自信がもてる

・次のプレイも勇気を持ってできる

・挑戦的なプレイができる

・エネルギーが満ちてくる

<相手>

・自信が溢れていることを見せつけて

若干の動揺を与えることができるかもしれない

・今日の対戦相手は、脅威と思うかもしれない

・今日の対戦相手は、調子が出てきて

今まで以上のプレイが求められるという

プレッシャーを感じるかもしれない

ビジネスの世界でも同様のことが言えますね。

ビジネスでは、

「感情を出す?抑える?」

どちらが望ましいでしょう?

どちらが望ましいか?と考える前に、

感情を仕分けしてみましょう。

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

・怒り、イライラ、不安、疲れ、倦怠感

「感情を出す?抑える?」の答えが

見つかったのではないでしょうか!

出して良い感情は、

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

抑える感情は、

・怒り、イライラ、不満、不安、疲れ、倦怠感

リーダーが、抑える感情を出したときに、

メンバーが何を感じるかを考えてみてください。

チームが同じ目的に進むことができなくなる、

大丈夫だろうかと不安が広がる、

そして安心・安全の場ではなくなる可能性が出てきます。

抑える感情の中で、リーダーが

感じることさえも抑えた方が良いものがあります。

それは、

怒り、イライラ、不満。

私にとっても、抑えることはとても難しい、

怒り、イライラ、不満は、

メンバーに対しても、自分に対しても

また、ときに家族に対しても感じることがあります。

私は、怒り、イライラ、不満を感じるときは、

自分のことを押し通したいときや、

自分の思い通りにいかないと感じたときです。

相手の話を聴かずに自分勝手に判断していたり、

相手の関心ではなく、自分の関心に固執している、

自分の余裕がなく、承認力が落ちているときに

起こります。

心がけることは、

「しっかり傾聴する」

自分に時間がないときでも、

数秒・数分でも相手の話を聴いてみると

相手の今の状態や考えていることがわかり、

怒り、イライラ、不満は、

相手への信頼、成長への手助け=勇気づけに

変わっていきます。

感じることさえ抑えたい、

怒り、イライラ、不満を

リーダーがメンバーに撒き散らす、

リーダーがたとえ自分自身にぶちまけたとしても、

この感情は、

チームの存続の根幹にある

「安心、安全」に影響を与えます。

「安心、安全」への影響は、

個人の、チームのパフォーマンスを

低下させますね。

次は、

出して良い感情

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

について、共に考えていきましょう。

皆さんは、リーダーが、

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

を出していると、

どのように感じるでしょうか?

多くの方は、

とても嬉しいと感じられます。

素直に、ポジティブに感じますね。

チームに

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

が広がっていくと、

チームのみんながポジティブになり、

勇気が溢れてくる状態は素晴らしいですね。

嬉しい、やった、ありがとう、

あなたのおかげですね、

素晴らしい、素敵です、

などの言葉がやってくると、

とてもハッピーになります。

一方で、

リーダーが、自己満足的に、

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

を発していると、

不安になってくるメンバーが

出てくる場合がありますね。

リーダーが出して良い感情

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

は、次の2つの視点から考えることが

必要です。

一つは、誰に向けたものか?

それは無条件で出しているか、

条件つきか?

もう一つは、

自分に向けた場合に

理由や目的があるか?

です。

まず、誰に向けたものか?

メンバーに向けて出されたものか、

リーダー自身に向けて出されたものか。

メンバーに向けて、出された、

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

受けた方はとても嬉しいですね。

ポジティブな、ハッピーな感情が

出てきます。

とはいえ、ここで注意点があります。

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

の感情が、

無条件で出しているか、条件つきか?

です。

達成や満足には、

ある程度のレベルまで達した時という

条件が伴っている、

と感じられますね。

この条件は、あなたの設定したレベルなのか

メンバーの設定したレベルなのでしょうか。

小さな成功・達成・満足なのか、

大きな成功・達成・満足なのでしょうか?

もし、あなたが

大きな成功・達成・満足の時にのみ

感情を出されているとすると、

メンバーは、ほとんど、あなたからの

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

は感じていないことになります。

無条件というのは、

とてもとても小さな成功・達成・満足であっても、

喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

を表現するということです。

とてもとても小さなこと、なので、

ほぼ無条件で表していると言えます。

最後に、

自分に向けた

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

に理由や目的があるか?

について考えてみましょう。

リーダーが、とてもとても小さなこと、

誰でもできそうなことで

喜んでいる場合、

メンバーにとっては、

不安に感じることがあります。

特にリーダーが変に大喜びしていると

不安になる場合がありますね。

一般的には、

リーダーが喜んでいる姿を見ることは

メンバーにとっても嬉しいことです。

一方、

「こんなレベルで喜んでいる

リーダーって大丈夫?」

と思う人がいます。

そこで、メンバーから

「リーダー 何が嬉しいのですか?」

と聞かれた時に、

「○○だから」という

○○という理由があると納得できますね。

リーダーにとっても難しかったこと、

メンバーのみんなに役立つこと、

などの理由があると、

メンバーも

そうなんですね、と納得します。

リーダーも苦心している、

リーダーも学んでいる、努力している

リーダーも自己成長に取り組んでいる。

このリーダーと一緒に取り組んでいくと

自分(メンバー)も成長することが

できると感じます。

リーダーが出して良い感情

・喜び、嬉しさ、感謝、達成、満足

メンバーに対しては、

無条件に、頻繁に、

自分に対しては、

理由を添えて、

自分とメンバーで分かち合って

いきましょう。