書評
BOOK
2020年08月24日

【書評34】THE TEAM 5つの法則 麻野耕司

著者は、モチベーションクラウドという、

組織状態を見える化して改善コンサルティングを行う

クラウドサービスを提供している会社の取締役である。

5000社、100万人以上のデータに基づいた

THE TEAM」の在り方を解説している。

まず、チームとグループの違いを定義している。

グループは、

二人以上の人間が集まって活動するだけの集団

チームは、

共通の目的を持っている集団

日本人は、個人より、

全体関係性の世界観を有している国民性であり、

チームとしての活動は、日本人の強みである。

事例として、400メートルリレー、

W杯日本ラグビーチームを挙げている。

チームの5つの法則を

ABCDEの5つの頭文字から取っている。

AAim 目標設定

BBoarding 人員設定

CCommunication 意思疎通

DDecision  意思決定

EEngagement  共感創造

また、チームを

”人材の連携度合い”と

”環境の変化の度合い”の大小から

4つに区分している。

サッカー型:人材連携 大、環境変化 大

野球型:人材連携 大、環境変化 小

柔道団体戦型:人材連携 小、環境変化 大

駅伝型:人材連携 小、環境変化 大

この4つの区分で、ABCD

在り方が変わることを解説している。

具体的には

・目標設定と評価 A

・メンバーの入れ替え B

・コミュニケーションの量 C

・チーム内のルールづくり、意思決定 D

最後に、

超一流でもモチベーションに左右されるので

Engagementの大切さを解説している。

現代の人は、金銭報酬だけでなく、

感情報酬で動く。

また、現代に求められるのは、

ルールより、コミュニケーションであり、

コミュニケーションがもたらす

モチベーションの重要性を説いている。

単純にチームを語るのではなく、

4つにタイプ分けしていることにより、

読者の納得度が高まっていると考える。

以心伝心の日本型社会から、

より密なコミュニケーションが必要な社会に

変わっていることを感じた。

以心伝心型マネージャーの変革が求められており、

私 菊岡の行なっている対話型コミュニケーター講座が

役立つ裏付けが、ここにもあると勝手に感じている。