【書評38】人生の本舞台 尾崎行雄
1858年 安政5年に生まれ、
1954年 昭和29年 95歳まで
生きて、働き続けた
「憲政の神様」「議会政治の父」と言われた、
政治家 尾崎行雄の3回目の復刻本。
人生の先輩でもあり、
コーチの先輩でもある賢者から
教えていただいた著書。
尾崎行雄の言葉は、
「人生の本舞台は常に将来にあり」
金銀財宝などの蓄えは、
子供や他者へ渡す・譲ることができる。
一方、もう一つの大切な人生の蓄えである
「知識・経験」は、他人に譲るのは難しい。
そしていっときの停滞があっても、
蓄え続けるならば、
「知識・経験」は、
死ぬ瞬間が最も豊富なものである。
この大切な蓄え「知識・経験」を、
活用しないのは
馬鹿や狂気者を超えた、
「たわけ」である。
50~60歳で隠居というのは、
鎌倉幕府から延々と続いてきた名残。
筋肉的労役をして、君子に仕え、
いざという時に、戦闘的勤務を行う。
これには隠居が必要。
体力旺盛な壮年時代は、
客気や邪心も旺盛で、
思慮分別の撹乱や
人との衝突が起こる。
一方、体力が減退してきた年輩者は、
客気・邪心は減り、
無益の衝突・論争も減る。
体力が減っても、
知識経験の増加と
差し引きすると
利益の方が多くなる。
5年でも1年でも、
自分が今までの人生○年間に蓄えてきた
知識・経験を本当に利用して働けば、
過去○年間にはできなかった
仕事ができる。
一歩先のことを考えて、
蓄えた知識・経験を、
未来のことに使おう!
本書を教えてくれた先輩とともに、
今まで蓄えた知識・経験を、
私が有するリソースを
精一杯使うことが、
人生でやりたいことであると
強く感じた。
先輩は、これからが本舞台ですよ!と
教えてくれた、その意味が本書にある。