書評
BOOK
2020年08月24日

【書評47】キャズム ジェフリー・ムーア

前回の「イノベーションのジレンマ」に続いて、

イノベーション製品のマーケティング&セールスで

重要な理論は、キャズム。

 

イノベーション製品の普及について

書かれている名著。

 

顧客を5つに分類し、

普及のステップを示しています。

 

 

その5つの顧客分類は

 

①革新者 イノベーター

②先駆者 アーリーアダプター

③初期多数派 アーリーマジョリティー

④後期多数派 レイトマジョリティー

⑤無関心層 ラガード

 

 

①と②は合わせて進歩派とも言われ、

③と④は、メインストリームといわれ

そして、実利主義者とも言われます。

 

 

製品価値と売上の最大化に繋げるには、

メインストリームの中の

レイトマジョリティまで普及させること、

 

その普及スピードは、

製品成長・企業成長に大きく影響を与えます。

 

 

IT製品はもちろん、

ハイテクの電化製品、

 

また私が長年取り組んできた

医療用医薬品は、

 

ほとんどがイノベーションを有する

技術=製品であり、

本普及ステップが適用されます。

 

 

イノベーション製品の普及で

キャズム(溝)が最も深く、

 

越えるのが難しいところ、

キャズムとは、

 

 

革新者①・先駆者②から、

初期多数派③の使用に

結びつけるステップです。

 

 

それぞれの5分類の特徴は、

 

①革新者 Innovators

 

新しいテクノロジーを追い求める、

斬新なテクノロジーに敏感

 

正式なマーケティング活動を始める前に

情報を収集して購入・使用する

マーケットに非常に影響力のある場合が多い

 

 

②先駆者 Early Adopters

 

新しいテクノロジーが好き、

情報感度が高い

 

技術志向もあるが、

新製品がもたらすメリットや

目新しさに満足して購入・使用する

 

人にその製品の善し悪しを勧める傾向がある

 

 

③初期多数派 Early Majority

 

テクノロジーより実用性を重んじる

 

購入・使用前に、

必ず導入事例や利用者の声などを

しっかり確認し購入・使用する

 

 

④後期多数派 Late Majority

 

実用性を重んじ、

新しいテクノロジーを使うことに

多少抵抗感がある。

 

できれば業界標準が確立されてから

購入・使用したい

 

信頼性やサポートを重んじる

 

 

⑤無関心層 Laggards

 

新しいテクノロジーが苦手、

心理的にも嫌いな顧客層

 

ハイテク製品は、

ほかの製品に組み込まれ、

 

見た目にはハイテクさがない場合は

抵抗なく購入・使用することがある

 

 

あなたの顧客では、

どの顧客が、この5分類に当てはまるでしょうか。

 

 

医療用医薬品の事例で、

このステップを超えることを

記載してみました。

 

(ここからは書評ではないですね)

 

最初に革新者①・先駆者②の

使用経験を得ることから

ステップが始まりますが、

 

この医師たちは概ね

新しい製品を使用したがる人たちです。

 

製品の新しさ、

機能・特徴が製品使用に結びつきます。

 

マーケティング部門や

メディカルアフェアーズ部門の

活動ウエイトが高くなる顧客分類ですね。

 

 

一方、初期多数派は、

 

製品の新しさ、機能・特徴からは

製品の使用にすぐには結びつきません。

 

 

開発段階の使用患者の背景が

限定的であることを理解しています。

 

今使っている製品で、

一定の治療が行えているという

現状維持バイアスが働いています。

 

 

初期多数派は、

 

実利主義者とも言われるように、

 

製品の機能・特徴より、

医療者・患者さんの利益

=ベネフィットを重視する人たちです。

 

 

したがって、製品の機能・特徴を、

医療者・患者さんのベネフィットに置き換え

 

その必要性に質問を投げかけ

提案していく活動を行います。

 

 

活動後に使用の確約ができたと

MRが思っても、

 

なかなか使用に結びつかないことがあります。

 

 

使用につなげる追加の活動は、

 

信頼できる使用者の声を届ける、

MRが継続的なサポート活動を行うことです。

 

 

何度もアポイントを取って、

多数派層の不安を取り除き、

信頼を高めていくことが必要です。

 

 

MRと医療者の対話が重要になります。

 

 

多数派との対話を行う、

何度もアポイントをとる。

 

 

アポイント・対話で、

両者が得られる情報が、

 

 

顧客と患者さんのお困りごとの解決

叶えたいことの解決

につながるからこそ、

 

顧客に感謝されます。

 

 

読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。