書評
BOOK
2020年08月24日

【書評49】第5の権力 Googleには見えている世界 エリック・シュミット

2014年2月に日本で発行された本書。

 

5年前に見えていた世界はどうなっているのか?

予言は当たっているのか?

の観点で読んでみた。

 

権力

三権分立でならった三権は、立法・司法・行政

第四の権力は、政府を監視する役割を担う20世紀型の報道機関

 

本書で書かれている第5の権力は、

デジタル技術を通じて得られる「個人の権力」

 

世界中の多くの人々が、自分の意見を伝えるすべ(道具)を持つ

 

「個人の発言が人々に影響力を与えるようになる」

 

 

2019年の若者の運動を見ていると、第5の権力が実感できる

 

・環境活動家のグレタさん

・香港の大規模な若者のデモ、これに呼応する人々。

中国という国家権力の強い国でも、

民衆の発言を抑えきれなくなり、一部尊重し始めている

 

・ユーチューバー、この仕事に就きたいという若者たち

 

・日本では復興や地域再生に取り組む、

年齢を問わない多くの人たち

 

・報道は、個人が作ったユーチューブや

ツイッター投稿などを取り上げている

 

 

本書で語られている未来は

 

・未来の私たち

・アイデンティティ、プライバシー、報道

・国家の未来

・革命の未来

・テロリズムの未来

・紛争と戦争の未来

・復興の未来

 

 

これから、この世界に生きるための

「知恵」「教育」「体験」が重要になる。

 

また、これからの進歩の鍵は、

パーソナライゼーションである、

とも記載している。

 

多くの個人の権力、第5の権力が、

人々の健康や、世界・人類の平和・調和に向かうと

望ましいと感じた。

 

また、自分自身の発信が

すでに個人の権力を発揮していることに

繋がっているのであろう。