【書評51】Think Civility 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である クリスティーン・ポラス
礼節の高い人が、組織の生産性を高める
一方、無礼な職場は半数の人が手を抜く
・48% 仕事の労力を意図的に減らす
・47% 仕事の時間を意図的に減らす
・38% 仕事の質を意図的に減らす
(自分にも無礼な対応をされた後、
手を抜いた経験が確かにある)
無礼な態度を取る人は、過去20年で増加している。
その理由は、
・自分の負担が重すぎる
・忙しすぎる
・上司が無礼である
無礼な態度をとっている人は、
人に対して、礼儀正しくする暇がないと感じている。
また、上司の無礼さが伝染し、
自分も無意識に破壊的な行動を取りやすくなる。
礼儀を欠く行動とは?
・部下を人前であざける、軽く扱う
・部下の仕事を過小評価し、
組織の中で地位が低いことを思い込ませる
・部下の心が傷つくほど、からかう
・成功した時の手柄は自分のものにするが、
何か問題が起きた時は他人のせいにする
礼節を高めるメソッド
1)他人からフィードバックをもらう
2)できるコーチの指導を受ける
3)同僚・友人に協力してもらい、チームで改善する
4)360度評価を利用する
5)ヒトの感情を読み取る訓練をする
6)毎日、日記をつけてみる
7)「食べる・眠る・動く」ことで自分を大切にする
相手の人が、あなたの温かさを判断する時間は、
わずか33ミリ秒。
礼節ある対応とは、
・互いを尊重し良識を守る
・笑顔を絶やさない
・相手を尊重する
・ヒトの話に耳を傾ける
・話を聴く態勢を整える
1ランク上の礼節を身につけるには
1)与える人になる
2)成果を共有する
3)褒め上手・承認上手な人になる
4)フィードバック上手になる
5)意義を共有する
礼節ある会社は、所属者が、自分の力を
気持ちよく、フルに発揮している。
生産性が向上し、業績が向上するのは
当然と言える。
◇礼節の高い人が、
組織の生産性を高めることは、
Kiku塾のテーマである
「聴く力を高めて輝く人を創る」
と類似した内容であると感じた。
優秀な人は忙しく無礼になりやすいが、
聴く力を高め、自己コントロールを行い
他人を尊重し受容していくことで
生産性が高まっていく。
礼節の高い人が組織に多く作られることは
聴く力を高めることで可能になるだろう。