【書評22】頭のいい人は、なぜ方眼ノートを使うのか? 高橋政史

著者は、メーカー時代に3トントラック1台分の営業資料をスリム化したことから、

香港のマーケティング会社の取締役、戦略系コンサルティング・ファームの経験から、

ノートの作り方・まとめ方によって、勉強・仕事・教育に役立つとしている。

私も含めて、多くの人にとって、ノートの取り方を学ぶ機会はなく、

自己流で、それぞれがノートにまとめてきた。

ノートの取り方によって、勉強・仕事などの日々の活動に、どれだけ影響があるか、

を考えると、1冊読んで、ノートを買って、取り方を変えることは

小さなチャレンジかと思われる。

いつでも、開始できることであるが、なかなかスタートできない人は

今週、方眼ノートを買ってみてはどうだろう。

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方眼ノートの効果は、6つある。

1.「忘れない記憶」ができるようになり、記憶力がアップする!

2.「黄金の3分割」で、ロジカルシンキングができるようになる!

3.「新聞のように、ノートにも見出し」をつけるだけで、問題解決力が高まる!

4.「プレゼンノート」で、プレゼンがうまくなる!

5.「書き心地ファースト! 」な紙とペンで、モチベーションが上がる!

6.「ストーリーとしてのノート戦略」で、勉強力が高まる!

なぜ、効果があるのか

まず、方眼ノートである理由。

・線が自由に引くことができ、自由に分割できる

図や表や、矢印が書きやすい

(罫線のノートでは、その罫線があることで、

 罫線通りに書かなければという思い込みが生じる)

ノートには3つの機能がある

覚える:勉強する、定着させる

考える:本質を見極め、理解し、結論を導き出す

伝える:相手が求める情報を選び、簡潔にわかりやすく整理し、改善策や解決策を提案して、人を動かす。

この3つの機能をフルに発揮するためのノートの書き方として

コンサルティングファームの発想法・思考法に基づき、

3分割を推奨している。

タイトル、見出しを1フレームと考えると、4分割になる。

それぞれ書く/整理する内容は

タイトル、見出しページ:テーマ、できれば質問を書く

  結論として、その答えを書く

  さらに、重要なポイントを書き出す(3つ)

次の3つのフレームは、マッキンゼー の空・雨・傘に従っている

・空:事実認識 ー空は曇っている

・雨:解釈 ー雨が降りそうだ

・傘:判断・行動 ー傘を持って行こう

文字だけではなく、因果関係や前後関係を示す矢印、図、表、グラフ、絵など

視覚的にパッとみて分かるものがあることが望ましい。

色は3色以内で、自分なりに使う色と理由を決めて、わかりやすくする。

コンサルタントは、ノートにまずまとめて、そのノートを

提案資料にするのは、外注しているとのこと。

ノートに整理することになれると、パワポに仕上げるには外注で可能となっている。

私は、マーケティング時代に、アイデアが浮かぶと、

ノートに、どんどん図や表やどんどん書いていった。

何人かの人に、どんなノートを記載しているのですか?

どんなノートをとれば、アイデアが出るのですか?

仕事が早くなるのですか?

と言われ、見せていた。

頭の回転を止めたくないので、字を綺麗に書くより、

アイデアの流れや、整理のフレームワークを大切に記載してきた。

重要なところは、色で囲み、また行動すべきことは

アクションとして別に書くか、☆印などをつけて目立たせた。

方眼ノートに、本書に沿って、一つのパターンを繰り返し練習し、

空・雨・傘のそれぞれの枠の中に、矢印や図・絵などを使っていくことで

どんどん思考の整理がスピードアップされ、わかりやすくなると

感じた。

方眼ノートは、著者が監修した、ナカバヤシのノートがある。

私は、書き心地の良さと、マーケティング部門に友人のいる

マルマンの方眼ノートを愛用している。

スパイラルノートの方眼、ニーシモネ方眼がオススメである。